第327章

あの時、たった一刺しされただけで猿人は泡を吹いて倒れたのだ。俺の手元に『玉珠』があったからこそ、なんとか一命を取り留めることができたが……。

今、俺の手元に玉珠はない。もしここで刺されれば、その結果は致命的なものになるだろう。

俺は深く息を吸い込み、精神を統一すると、精神エネルギーを蜂の巣に向けて放った。

それまでブンブンと唸りを上げていた蜂の巣は瞬時に静まり返り、ミツバチたちがバラバラと地面に墜落していく。

異変がないことを確認し、俺は軽く跳躍して、見事に蜂の巣をもぎ取った。

瑠璃もどこかで蜂の巣を探しているのだろうか。今の季節、ハチミツの詰まった巣を見つけるのは至難の業だ。

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