第33章

その時、本田安奈も木の枝を持って帰ってきた。

本田安奈は俺が積み上げた玉石を見て尋ねた。「これで足りますか?」

俺は玉石を一つ手に取り、笑顔で言った。「大自然が俺たちのためにこのキャンプ地を用意してくれたんだ。玉石と粘土さえあれば、塞ぐことができるさ」

本田安奈はほっと息をついた。「じゃあ、あなたが先に塞ぎ始めてください。大平愛子は下で石を渡すのを手伝います。私は海水でも汲んできて、粘土を柔らかくしますから」

俺は頷くと、ガレ場を登り始め、封鎖作業に取り掛かった。

本田安奈はキャンプ地に戻ってガラス瓶を取ってくると、海辺で海水を汲んで戻ってきた。

彼女が海水と粘土を渡してくれた。...

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