第353章

『竹立ちの瞑想』については以前からそのパターンを熟知していたため、ただの座禅瞑想も俺にとっては造作ないことだった。

瞑想状態に入ると、『竹立ちの瞑想』のエネルギー循環法に従って体内でエネルギーを回し始めた。その扱いにより深く順応するためだ。

次第に感覚が曖昧にぼやけ始め、代わって静寂と温もりが全身を包み込んでいく。

「海老原和生、海老原和生!」

耳元で声が響いた。俺はゆっくりと目を開け、そこにある見慣れた顔を認めた。

「老いた猿?」

俺は驚いて声を上げた。

老いた猿は微かに笑みを浮かべて言った。

「久しぶりだな」

「なんでお前がここにいるんだ?」

思わず問いかけると、老い...

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