第387章

 その直後、あの真っ赤な刀身がやつらの身体からゆっくりと抜けていった。すると、顔つきも体つきもぐにゃりと変形しはじめ、最後には全員が伊藤陸斗と同じ姿へと変わり果てる。

 一体、また一体と倒れ伏し、伊藤陸斗は階段へ向かって歩み出す。倒れた化身たちはやがてどろどろの肉塊へと崩れ、そのままずるずると陸斗の身体へ吸い込まれていった。

 ぼくはその一部始終を目の当たりにし、全身が総毛立つのを感じていた。

 これは――いったいどういう力なんだ。

 生も死も、ここまでおぞましいやり方で操れるなんて。

 伊藤陸斗は神殿へ向かって歩き出す。

 ぼくは少し離れた場所で気を失っている伊藤太陽に視線をや...

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