第407章

言い終わるやいなや、俺は全身の精神エネルギーを集中させ、その男へ向けて猛然と突っ込んだ。

奴の瞳孔が瞬時に収縮する。俺はその隙を逃さず奴の手を握り潰し、逆の手で短剣を振るった。

切っ先が寒光を放ち、奴の体を貫く。

だが――手応えがない。俺の攻撃は奴にダメージを与えられていないようだ。握り潰したはずの手首でさえ、瞬く間に元通りに再生していく。

このままじゃ拉致があかない。この正体不明の敵の弱点を見つけ出さなければ。

俺は素早くバックステップで距離を取り、冷たい声で問いかけた。

「岩本実子、本気で俺にこいつと殺し合いをさせる気か?」

ポケットの中にある黒い装置から、岩本実子の声が響...

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