第477章

藤井心太朗が以前語っていた、ラッセルがウサギ島にばら撒いたという新型ウイルスのことを思い出す。当初、俺はそれが集落の下に巣食う変異獣どもに甚大な被害を与え、死滅させるものだとばかり思っていた。

だが今、目の前の光景を見る限り、そのウイルスは期待したほど致命的なものではなかったらしい。

それどころか、こいつは一部の変異獣に遺伝子変異を誘発させたようだ。たとえば、目の前にいるこのグロテスクな虫のようにな。

こいつらからは、以前とはまるで違う気配を感じる。

単なる生物兵器としての枠を超え、ある種の知恵を獲得したかのような……そんな不気味さだ。

俺が思案に暮れている隙を突き、二匹のグロテス...

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