第497章

スキンヘッドの男の声が、頭の中でいつまでも反響していた。

顔を上げると、やつは荒れ狂う波を切って進む船の舳先に立っていた。両腕を広げ、嵐を真正面から受け止めながら、高らかに笑っている。

稲光が幾筋も夜空を裂き、狂ったような風が唸りを上げて吹きつける。今にもおれを、底の見えない奈落へと引きずり込もうとしているみたいだった。

巨大な波がひとつ、船ごとおれの体を持ち上げ、空の彼方へと放り投げる。

制御の利かない落下感が全身を襲う。だが、おれはすぐに自分の精神エネルギーを叩き起こし、船体を無理やり安定させた。

ドン、と腹の底に響く轟音。船底が海面を叩きつけ、頭が割れそうな衝撃が脳天を直撃す...

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