第7章

本田安奈は甘えるように俺を睨みつけると、そっと救命ボートの反対側へと腰を下ろした。

俺はまだ眠っている他の三人の女たちに目をやった。先程の行為で彼女たちを起こしてしまったかどうかは分からない。

だが、明らかに起伏の激しい胸元と、幾分か早まった呼吸を見るに、俺と本田安奈のことに気づいているのだろう。

まあ、どうでもいいか。

本田安奈が言ったように、これだけ長く海の上で過ごしてきて、この先生きるか死ぬかも分からない状況だ。今更そんなことを気にしてどうする?

楽しめる時に楽しんでおくべきだ!

それからの二週間、俺は空っぽの釣り糸を見つめ、内なる轟きに耳を澄ませていた。飢えと渇きが、無形...

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