第75章

三船亜由美と本田安奈が顔を見合わせて微笑み、白崎由美子は傍らにしゃがみ込んで、興味深そうに周りの景色を観察しているのに気が付いた。

その後、俺たちはキャンプ地への帰路を再び進んだ。

岩礁の浜を抜け、ついに俺たちはキャンプ地に到着した。

その時、キャンプ地には前谷鈴音と大平愛子の姿が見当たらなかった。

淡水化施設の傍らでは焚き火がまだ燃えており、その隣には薪がいくつか積まれている。

三船亜由美は、彼女たちは森へ薪拾いに行ったのかもしれないと推測した。

俺はまずお湯を沸かそうと提案した。皆、長い道のりを歩いてきたのだから、温かいお湯でも飲んで体を温めるべきだろう。

俺は痛みをこらえ...

ログインして続きを読む