48: 僕らは止められない。

キリアン視点

ベッドのヘッドボードに背をもたせかける。ジョナサンがまるで自分の場所だと言わんばかりに俺の胸に身を投げ出してくるのを、そのまま受け止めた。もっとも、実際のところ、ここはあいつの場所だったが。病院とパックの混沌とした騒ぎの後では、この瞬間がほとんど非現実的に感じられた。俺はこれほどまでにこの温もり――彼の体の重み、胸で鼓動する心臓の穏やかなリズム――を渇望していたのだと、今更ながらに実感した。

「さて」俺は呟き、指でジョナサンの肩の曲線をするりとなぞった。「このメイティングの発表とやらについて、話をする必要がある」

ジョナサンはふむ、と声を漏らし、額が触れ合うように首を傾...

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