第47章

休憩室のドアを押し開けて外に出たとき、ドミニクはまだオフィスのドアを見つめていて、顔にはまだ笑みを浮かべていた。

グレースはもう帰ったというのに、彼はまだ見ている!

それに何を笑っているの?

さっきのグレースの誘惑を思い返して楽しんでいるの?

彼女のことを懐かしんでいるの?

「ドミニク!」

私は怒りで頭がおかしくなりそうだった。

「本当にグレースにCMを撮らせるつもり?」

ドミニクはようやく私の方を向いた。私の怒りに対して、彼はただ頷くだけだった。

「もちろんだ」

「ドミニク!自分が何を言っているか分かってる?あの人はグレースよ!グレースにCMを...

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