第140章 俺は坂井礼司、新しく引っ越してきた隣人

江島結奈は、この数日ずいぶん機嫌がよかった。

風見家の闇カジノ絡みで、かなり儲けたのだ。

御堂斗真が裏で風見グループを叩き、株を買い集めている。その動きよりも、結奈のほうが一歩早かった。そもそもこれは、彼女自身が仕掛けた「波」だ。準備の時間はいくらでもあった。

結果、ひと波越えた今、彼女の個人口座には桁の違う金が積み上がっている。

江島家の資産に比べれば微々たるもの。それでも結奈にとっては、自分の手で稼いだ金だ。自分で踏み出した、最初の一歩。

江島昭二の目つきまで変わった。

これまで結奈にろくに目もくれなかった「父親」が、ここ数日は向こうから声をかけてくる。疲れていないか、身体に...

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