第138章

小村幸音は鼻をさすり、指先にじんわりとした熱を感じた。

沈村景があわててティッシュを差し出す。

「だ……大丈夫か?」

幸音は笑って首を振った。

「でも……顔、すごく赤い……」

「平気、平気」

幸音は鼻血を拭いながら言う。

「ほら、早く観客席に行って場所取ろ! 遅れたらいい席なくなるよ!」

――コメント欄。

【小村幸音って安田歌子のこと好きなんじゃない?】

【完全に歌子のオタクっぽい。さっきの反応かわいすぎ】

【歌子にちょっと話しかけられただけで赤くなるの草】

【歌子見る目がガチ。推し見る目と同じ】

【そりゃ歌子がカッコよすぎる。男女関係なく落ちる】

【一言で鼻血出...

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