第40章

別の配信枠では、陸原吉弘が山中を延々と探し回っていた。けれど羊の影は一頭分すら見当たらない。おまけに足の裏は擦りむけて水ぶくれだらけで、刺すように痛む。もう限界が近い。

どうにもならず、彼は諦めることにした。

小村にきちんと謝って、監督班とも弁償の件を相談する。最悪、番組が終わったあとで自腹を切って監督班に補填すればいい――そう腹を括る。

陸原吉弘は迷わないよう、道中に目印を残してきた。その印を辿り、足の痛みを堪えながら、ようやく遥ちゃんと別れた場所へ戻る。

……だが、そこに彼女の姿はなかった。

辺りはすっかり暗くなっている。陸原吉弘が握る非常用の懐中電灯の光と、頭上から落ちる冷た...

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