第44章

沈村深は、居ても立ってもいられなかった。

それに対して沈村川人のほうは、ずいぶん落ち着いた様子で言う。

「こっちのネット工作、まだ本格的には動かしてない。心配いらないよ。評判なんて、すぐひっくり返る」

沈村深は胸の奥がきゅっと痛んで、ため息をついた。

「遥ちゃんがネット見られなくて助かったよ。もしこんなの目にしたら……絶対、傷つく」

少し考えてから、沈村深は言葉を継いだ。

「こういうの、遥ちゃんのせいじゃないんだ。あの子は小さい頃から都会育ちで、ずっと「いいもの」に囲まれてきた。牧場暮らしなんて、慣れろってほうが無理だよ。牧場での経験だって、安田歌子みたいに田舎で育って引き取られ...

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