第290章 こんなに厚かましい?

 佐藤愛は拒絶しようとしたが、北村辰の放つ情熱を前にしては、抵抗する気力さえ残っていなかった。

 薬の効果がすでに回っているのだろう。辰は愛を軽々と抱き上げると、その唇を塞いだまま寝室へと歩き出した。

 アルコールと薬物の影響で、彼の意識が混濁しているのではないか。愛は不安に駆られた。

「辰……私が誰だか分かる?」

 口づけの合間に愛が問いかけると、辰は微睡むような声で答えた。

「あぁ、分かってる……俺のチビだ。俺の大好きな、チビだろ」

 そう呟くと、辰は愛をベッドに横たえ、再びその唇を深く覆った。

 今度は、愛も拒まなかった。これまで何度もキスは重ねてきたが、今夜の彼女はどこ...

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