第305章 殺人犯

佐藤愛は根っからの世話焼きだ。誰かが見殺しにされるのを、黙って見ていられるようなタマではない。

助けを求める少女の姿を目にした瞬間、彼女は迷わず深水エリアへと飛び込んだ。

すぐ隣にいた川原裕子が、慌てて彼女の腕を掴んで引き留める。

「佐藤愛、早まるな! あそこは深すぎる。無理だ、誰か人を呼んで助けてもらおう」

愛は一瞬躊躇したが、すぐに裕子の手を振り払った。

「間に合わない! あの子、もう沈みかけてるじゃないか」

「裕子、あんたと高村楓で大至急人を呼んでくれ。私はあの子を助けに行く。水泳には自信があるんだ、任せとけ」

言い終わるや否や、愛は水面を割り、猛スピードで深水エリアへと...

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