第334章 君は本当にいい人だ

「三」という言葉が彼女の口をついて出た瞬間、山田真里のロングスカートが、バサリと音を立てて地面に滑り落ちた。

 パンツ一枚のお尻が、瞬く間に衆目に晒される。

 下半身を襲う冷気で事態を察した山田真里は、顔面蒼白になった。彼女は慌てふためいて足元のスカートを拾い上げると、樫田崇のサインをもらうどころではなくなり、ほうほうの体でその場を逃げ出した。

「傑作だな!」

 夏川伊智が高笑いする。

 その「傑作」を目の当たりにした佐藤愛と鈴木クク、そして高山健も、腹を抱えて笑い転げた。

 スターである樫田崇は、ただただ唖然とするばかりだ。サインしたばかりの色紙を手に、呆然と立ち尽くしている。...

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