第410章 離婚したい

 辰は自分の腹を痛めて産んだ息子だ。

 その辰が誰を妻に娶るかという大事に、母親である自分には発言権のひとつもないというのか?

 自分は佐藤愛と辰の結婚になど、これっぽっちも同意していない。だというのに、祖父は佐藤愛に先祖代々の翡翠のペンダントを与えたばかりか、北陸の佐藤家へ挨拶に出向いて話をまとめると言い出した。

 母親である自分は、ただの飾り物か何かなのか?

 夫は役に立たず、息子は親を敬わない。その上、家の絶対的な権力者である祖父までが自分を無視するというのか。

 中村純子の胸中に、どす黒い反発心が渦巻いた。

 彼女は食事中のテーブルへと猛然と詰め寄ると、その場にいる全員に...

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