118.サプライズ、それとも恐怖?

石原絵梨花は口元をひくりと引きつらせた。

本当は喋りたくもないのに、無表情のまま言う。

「聞き間違いじゃない」

『……』

『???』

『!!!』

沈黙が一分ほど続いたあと、電話の向こうの声が、驚きで裏返った。

『お、俺!!!』

『お前……本当に、俺の知ってるやつか??』

石原絵梨花の顔が一瞬だけ陰る。

「じゃあ、誰だと思ってたの」

それでも相手は信じきれないらしく、食い下がってくる。

『じゃあ言えよ。俺らが初めて会ったとき、どういう状況だった?』

石原絵梨花は淡々と答えた。

「あなたが一千万騙し取られて、取り立てに来た連中に『片腕落とす』って言われてた。スラムの人...

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