136.君は絶対にグループを退会しないで

教室の空気は、いっそう死んだように静まり返った。針が床に落ちる音すら聞こえそうなほどだ。

全員が呆然と首を回し、石原絵梨花を見た。揃いも揃って、同じ顔で固まっている。

白崎誠也でさえ、さすがに平静を保てなかった。整った顔に、はっきりとした驚愕が浮かぶ。

月例テストの「数学の神」……それが、石原絵梨花?

今まで学年中を探し回っていたのに。

――神、すぐ隣にいたのか?

夢を見ているのは自分たちなのか。それとも西川先生か、石原絵梨花のほうか。

西川先生は下の反応など想定内とばかりに、にこにことしたまま石原絵梨花の手の具合を軽く気遣い、それから言った。

「石原、手がその状態なら来週の...

ログインして続きを読む