164.君は本当にピアノが弾けるんだな

安田莉子の話を聞き終えた石原絵梨花は、わずかに目を瞬かせた。何かを思い出したのか、どこか考え込むような顔になる。

村上佳奈が言う。

「でも……あの女性アイドル、ほんと惜しかったよね。ずっと腑に落ちないんだ。なんであんなことをしたのか。あの子、どう見てもそんなことするタイプじゃなかったのに」

「しかも、あのときまだ若かったんだよね……」安田莉子は沈んだ声で続ける。「あの子、17歳だったんだよ。私たちより1つ下。17であんな目に遭ったら、その先の人生、どうやって生きていけばいいの……?」

「さあね」村上佳奈は首を振った。

安田莉子はこらえきれず、またため息を落とす。

石原絵梨花は彼女...

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