171.孤独

石原絵梨花の表情が、すっと和らいだ。櫻井翔太に返信する。

「分かった」

送信すると、気分が目に見えて軽くなったのが自分でも分かる。石原絵梨花はスマホをしまい、7組へ向かって歩き出した。歩きながら、松岡友希にもらった牛乳のパックを開けて、ちゅうっと飲む。

……

G州。

巨大なテックビル、その最上階。

三十代半ば。異国の血を思わせる整った顔立ちの男が、デスクの奥に腰掛けていた。

目の前には最新型のPC。大画面に表示されているチャット欄の最新メッセージは、さきほど石原絵梨花が送った一言。

「分かった」

上の表示名は「絵梨花」。

そして、その男こそ櫻井翔太だった。

櫻井翔太はメ...

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