189.誰が一番バカだと思う?

来たのは、松岡友希と松岡翼だった。

十二月の冷え込みの中、松岡友希の身なりはやけに薄い。黒いコートが、もともと白い肌をいっそう冷たく見せていた。

松岡征也の姿を認めると、表情も変えずに「……ん」とだけ喉を鳴らす。

後ろの松岡翼は足を止め、支配人を下がらせてから、振り返りざまにドアを閉めた。

向き直った時には、松岡友希はすでに席についている。松岡征也はその傍らに立ち、腕をだらりと下げたまま静かに控えていた。

松岡翼が近づき、確認する。

「松岡様、そろそろ時間です。あとで松岡征也をそのまま向かわせますか」

松岡征也も松岡大介も松岡翼も、幼い頃から松岡家に仕込まれ、成長して松岡友希の...

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