201.占い師は自らを占わない

石原絵梨花が見ている間に、ステージ前方へ青木さんが焦った様子で駆け上がり、宮城晃のマイクをひったくるように奪った。そして会場中のファンへ向け、頭を下げる。

「本当に申し訳ありません。本日、晃の体調が優れません。ライブはここで終了とさせていただきます。後日、必ず皆さまにご納得いただける形でお返しします」

宮城晃は、わずかに眉を寄せた。

嘘ではない。

あの言葉は、彼が考え抜いた末に口にしようとしていた内容そのものだった。

青木さんは宮城晃を誰より理解している。宮城晃が視線をひとつ動かすだけで、次に何を言おうとしているのかまで察してしまう。

この状態でさらに火に油を注ぐ気だと悟った青木...

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