027.石原家へ戻る

校舎へ戻る道すがら、石原絵梨花はスマホを取り出し、連絡先の「4」を開いて短く打った。

「手、貸して」

返事は秒で返ってくる。

『ハニー、何の用?』

絵梨花は一拍置き、打ち返す。

「国際組織の連中。最近、私のところに来てないか調べて」

『え? 陽城に戻った時点で、西村雅哉が人を引かせたはずだけど。……まさか、最近そっちで国際組織の人間に当たった?』

「私じゃない。陽城で最近出た案件が、それっぽい」

白崎健夫とは長い付き合いだ。こんな件で嘘をつく理由もないし、嘘なら絵梨花が調べれば一発で割れる。

画面の向こうが、ひゅっと息を呑む気配がした。

絵梨花に「動いて」と頼む時点で、軽...

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