037.いつ営業を開始しますか

「……いいよ」

石原絵梨花は観念したように温かい牛乳を手に取り、ひと口飲んだ。さっきまでの刺々しさが、少しだけ引いた気がする。何気なく訊く。

「あなたたち、白崎健夫に用があるの?」

「いや、別に大したことじゃねえよ」

石原絵梨花が白崎健夫を呼び捨てにしたのを聞いて、高木政宗はまぶたがぴくりと跳ねた。話題を流すように、わざと軽い調子で続ける。

「お隣さん。今年は3年生だろ。今からちゃんとやっとかねえと、時間なくなるぞ」

「ふうん」

石原絵梨花は気にも留めない様子で相槌を打つ。

高木政宗がさらに何か言いかけた、その瞬間。

松岡友希が淡々と一瞥した。

その視線を受けた高木政宗は...

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