047.俺だって少しは向上心を持てないのか

試験会場に入って配られた国語の問題冊子を見た瞬間、石原絵梨花は小さく息を吐いた。

……まあ、赤点じゃなきゃいいか。

寝るつもりだった彼女は、鞄の奥からようやくペンを一本掘り出し、だるそうに書き始める。

言うまでもなく、高校三年にもなると、国語・数学・英語の三科目だけがそれぞれ二時間ずつ試験を行い、それ以外は文系科目と理系科目の二枠にまとめて一気にやる形式になる。

午前が国語、午後が英語。翌日の午前に数学、午後に理系科目。

二日間、復習しながら試験しているような時間が過ぎていった。

理系科目が終わった瞬間、三年生全体がようやく胸の奥の息を吐き出した。張り詰めた空気が、少しだけほどけ...

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