054.望みどおりに

その言葉が落ちた瞬間、室内の空気が固まった。

リーダーは一拍、反応が遅れる。

「……やり直すって?」

鈴木だけは早かった。すぐさま噛みつく。

「よく言うよ! 月例テストの解答なんてとっくに出てるだろ。こんなに時間が経ってりゃ、覚えようと思えば覚えられる。今さらやり直して、何の意味があるんだ?」

他の教師たちも、ようやく我に返ったところでその言葉を聞き、反射的に頷いた。

「鈴木先生の言う通りだ。解答も配られてるし、今なら答えを覚えてても不思議じゃない」

石原絵梨花は、怒りで笑いそうになった。

「……その程度の考え方で判断してるなら、三高の生徒って基本、自分で勝手に伸びてるんじゃ...

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