068.彼女は石原七緒の実のお姉ちゃん

その声があまりに甲高くて、石原絵梨花は休憩室にいながら、はっきり聞き取れてしまった。

講堂の前で、何か大ごとが起きたらしい。

絵梨花は視線を引き戻し、松岡友希からのメッセージに返信を続ける。

『俺と高木政宗、もうすぐ着く。くじ引きの順番、何番?』

絵梨花が『10番』と打ち返した、その瞬間だった。

休憩室のドアが外から勢いよく押し開けられ、どっと七、八人が雪崩れ込んできた。出場者に、スタッフに、司会者まで。全員、切羽詰まった顔をしている。

絵梨花の姿を見つけた途端、彼らは一瞬固まった。

だが先頭の女子が、すぐに我に返る。指を突きつけ、声を張り上げた。

「いた! こいつだ! 絶対...

ログインして続きを読む