090. 事件関係者 松岡友希

白崎健夫はほどなくして、五年前の「3・22」事件に関する資料を石原絵梨花へ送ってきた。

その頃、石原絵梨花は松岡友希の店にいて、新しい本に替えてもらったところだった。

スマホの通知音が鳴り、画面を確認する。白崎健夫からのメッセージだと分かると、ちらりと目を通しただけで端末をしまった。

松岡友希は煮込んだスープを弁当箱に詰め、石原絵梨花へ差し出す。

「夜の自習で腹が減ったら、これ飲んで凌げ。洗わなくていい。明日、持って戻れ」

10月も半ばに差しかかり、冷え込みが増してきた。松岡友希はほとんど毎日のように、石原絵梨花へ温かいスープを用意している。

高木政宗は見ているだけで歯が浮くよう...

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