第179章

北島神人が串料理屋に急いで車を走らせて到着したとき、古城美雪と噂のホストはすでにそこにはいなかった。

彼は悔しそうに薄い唇を引き締め、写真の中で古城美雪と男が耳元でささやき合っている様子を思い出すと、硬直した冷たい顔がほとんど崩れ落ちそうになった。

今、この賑やかな雰囲気の中に立ち、どう考えても自分がみじめなことをしていると感じずにはいられなかった。

みじめな気持ちと同時に、密かに心配せずにはいられなかった。

深夜に、一目見ただけでろくでもなさそうな男と、こんな怪しげな場所で食事をするなんて……

古城美雪、お前は一体何が怖いのか分かっていないのか!

突然、携帯が振動し、見知らぬ番...

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