第12章

配信を始めてまだ10分。たった一人が、彼女にほぼ500万相当のギフトを投げた。

吉崎直子にとって、この程度の金額は別にどうということもない。けれど、配信部屋でこんな桁外れの「無言投げ」を食らったのは初めてだった。

さすがに、少しだけ気になる。

この500万を投げてきた大金持ちは、いったい何者なのか。

とはいえ直子は深追いしない。形だけ礼を言って、数か月に一度ログインする程度の自分の配信アカウントで、相手をフォローし返しただけだった。

その頃。

羽島喜太郎は、パソコンの前で抜け殻みたいに座り込んでいた。職業選手が三人、次々と沈み、しかも反撃らしい反撃すらできない。

「……なんでだ...

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