第13章

吉崎直子は、わずかに眉をひそめた。

羽島のお爺さんに、何かあった?

考えるより先に足が動き、彼女は小走りで近づいた。別荘の中から、すでに救急隊員がストレッチャーを押し出しているところだった。

羽島のお爺さんは目を閉じ、顔は不自然に赤い。呼吸が乱れ、苦しそうに胸が上下しているのに、意識だけが戻ってこない。

吉崎直子が歩み寄る。

「……心臓発作ですか?」

慌ただしく動いていた執事がちらりと彼女を見て、驚いたように目を瞬かせた。兆候だけで当てられるとは思っていなかったのだろう。羽島のお爺さんに気に入られていた相手だと知っていることもあって、執事は額の汗をぬぐい、力なく頷いた。

「はい...

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