第25章

平村俊は、上から目線の自慢げな態度をいったん引っ込め、表情をいくらか引き締めた。

「分かった。今度こそきっちり管理する。二度とこんなことが起きないようにするよ。新しいスマホ、用意する」

吉崎直子は小さくうなずく。

そのとき、机の上の固定電話がけたたましく鳴った。

受話器越しに受付の声がする。

「社長、面会希望の方がいらっしゃいます。吉崎由紀さんです。……ボス、お通ししますか?」

吉崎由紀――と聞いた瞬間、平村俊の顔色がさっと陰る。

「なんでまた来るんだ。今度は何の用だよ。どうせまた、わざわざ揉め事を作りに来たんだろ」

吉崎直子が手を上げ、落ち着けという仕草で制する。彼女はその...

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