第226章 追い求めている

病院。

女医は北条寒生の視線の圧に晒されながら、葉山ゆうの傷という傷へ丁寧に薬を塗り込んでいった。

最後に北条寒生がもう一度、念入りに確認してからようやく頷く。

その瞬間、女医がほっと息を吐いたのがはっきり聞こえた。

ゆうには理解できない。

少し前まであれほど残酷だった男が、どうしてこんな小さな擦り傷にまで神経を尖らせるのか。

それでも――彼の傷が気にかかってしまう。

「……傷、まだ血が出てる」葉山ゆうは堪えきれずに言った。

北条寒生は視線すら向けない。「平気だ」

深い傷を負っているくせに平気だと言い切り、彼女の擦り傷には異様なほど執着する。

葉山ゆうは喉まで出かかった言...

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