第37章 カルテに問題がある

仁愛病院附属研究所のロビー。

「相澤永知はどこだ」

受付カウンターに立った真田修一の声は淡々としていた。だが、そこに立っているだけで空気が圧される。

受付の看護師が慌てて端末を立ち上げ、システムを検索する。

「相……相澤医長は、他県の学術研修に出ておりまして……しばらく戻れないかと……」

戻れない?

――地方に逃げれば、俺が探せないとでも思ったか。

正面から向き合う度胸もないくせに、俺の目の届くところで小細工だけはする。

日向茜も愚かだ。あんな、何かあれば逃げるだけの役立たずに望みを託すなんて。

真田修一は口元だけを引き、短く冷笑すると、踵を返してロビーを出た。

同時にス...

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