第10章サイレントスクリーム

――ダックス――

(そうだ)と彼は思った。彼女がサヴォヌーではないことは、彼は知っていた。彼女がそう告げたからではない。以前にサヴォヌーに会ったことがあったからだ。

彼はあの身勝手な女と何度も長い会話を交わしていて、彼女が長い金髪で、目の前の少女よりずっと背が低いことも知っていた。

彼にわからないのは、なぜ彼女がそんなことをするのか、という一点だった。彼は彼女を見つめ、続きを話すのを待った。彼の部屋にいるかぎり、言葉は彼女の行く先々について回るものだと思っていたからだ。

だから、彼女がしばらく彼の顔を視線でなぞったあと、ふいと目をそらし、椅子に腰を下ろして黙り込んだとき、彼は驚いた。

(今...

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