第135章クレンジング

――エイサ――

彼女はうなずいた。顔に浮かぶ汗の玉に涙が混じり合っていた。彼の手を握りしめて、言った。

「やったわ。終わったの」

それなのに、なぜ終わった気がしないのだろう。

沈黙が二人を包んだ。頭上の常緑樹と、足元に広がる葉むらまでもが、彼女の思いに同意しているように思えた。邪神は死んだ。その怪物じみた姿は、もはやこの世界を脅かすことはない。だが、あの亡霊めいた闇の靄は、なおも彼女の魂の間に居座っていた。

何かがまだ、内側から彼女を穢している。

そのときエンバーが口を開いた。その声は静かで、弱々しく、ふだんの彼女の強さとはあまりにもかけ離れていた。

『エイサ』

それだけだった。ただ...

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