第1557話小さくて頑固

ヴィスカ――

道の起伏がなだらかになる前に、赤子はもう弱り始めていた。アナヒは肩を丸め、胸元へ強く引き寄せた包みをかばうようにして馬を走らせていた。片手は子どもの頭の下に差し入れ、もう片方で手綱を握っている。数呼吸ごとに彼女は視線を落とし、赤子の口もとの布をそっとずらした。そのたびに牝馬の足がわずかに鈍り、ヴィスカは何も言わず速度を合わせた。

風は馬にも人にも容赦なくぶつかり、目を細め続けたせいでヴィスカは目も顔も痛んだ。風にかき消されそうになりながらも、赤子の気配は聞こえた。小さな身じろぎ、小さな呼吸。泣き声になるほど強くはならない、かすかなものだった。

アナヒの手が包みをきつく抱き締...

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