第29章刃のあるストーリータイム

――ベア――

市場で買った刃物を見つけるまで、思ったより時間がかかった。だが、いったん見つけると、彼女はそれとアロエウッドを抱えて戻ってきた。

彼の傍らに立ち、見下ろしながら、その顎の線と通った鼻筋に見入る。本気なのだろうか。確かめずにはいられなかった。「ダクス?」青の上にさらに青を重ねたような彼の瞳が開き、彼女の目と結ばれる。その瞬間、心臓がどくりと速く打った。

「なんだ?」彼が口を動かすたび、彼女の視線はそこに吸い寄せられた。

「本当に……全部剃ってしまってほしいの?」彼女は、顔の下半分をほとんど覆う濃い髭を目でたどった。少しばかり無造作ではあっても、彼は威厳があってよく似合ってい...

ログインして続きを読む