第58話海の向こうの双子の兄弟

【ご注意。本章にはつらく感じられる内容が含まれる場合があります。内容に関する注意:乳児の死。】

――ランディス――

静寂は飴のように甘く、彼は安堵の息をついた。握り締めた拳の中で、赤子の小さな足首はもう動かない。さっきまでの泣き叫びも、すでに途絶えていた。喉を切り裂かれたとき、祭壇の間いっぱいに響いていたあの絶叫は、もうない。

彼は供物を逆さに吊るし、祭壇の上にかざしたまま、残った血がしたたり落ちていくのを見つめた。血はゆっくりと流れ、下の石に象嵌された宝石の甲虫の上を滑っていく。

血だまりが広がり、やがて祭壇の縁からぬるりとあふれ出しはじめる。甲虫の羽に使われた緑色の頁岩が、美しい翡...

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