第106章 謎の出資

六条陽向が廊下を通りかかったとき、ちょうど窓際の席で小林祐奈が真剣な顔つきで絵を描いているのが目に入った。

その横顔が――またしても、妙に懐かしい感覚を呼び起こす。

陽向は眉をひそめ、しばらく考え込んだ末、ようやく「どこで見たのか」を突き止めた。祐奈の眉と目元が、あの叔母にどこか似ているのだ。

世界は広い。子どもが叔母に似ることだってある。

それなのに、叔母の実の娘である小林雪乃のほうは、叔母の気品もたしなみも欠片ほど感じさせない。

雪乃のあの横柄な態度を思い出すだけで、陽向はげんなりした。

……とはいえ、母からは何度も「叔母を探して」と言われている。黙っているわけにもいかない。...

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