第126章 六条家の弾圧

彼女はふと、自分の家のことを思い出した。欲深い小林多江、どこか煮え切らない父、そして毒蛇みたいな小林千代と小林雪乃。胸の奥からむかつくような嫌悪がこみ上げ、瞳の奥にそれがすっと走る。

――そう思うと、葉山墨也と出会えたことが、少しだけ救いにも感じられた。

二人のちびっ子に「本当の家族」がどんなものか見せてやれる。小林裕斗も小林祐奈もまだ幼いのに、小林家の醜い事情を知りすぎている。家族というものは、みんなああやって足の引っ張り合いをするのだと、思い込ませたくなかった。

「何考えてる?」

葉山墨也が、彼女の手を取った。

帰りの車は乗り心地のいいビジネスワゴンに変わっていて、座席も柔らか...

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