第137章 六条家は彼女を引き取りたい

病院で、葉山墨也は病室に居座って動こうとしなかった。

「まだ傷が治ってない。薬、替えてくれ」

「出てって。自分で医者呼びなさい!」

小林茉由は容赦なく彼を押し出し、扉をぴしゃりと閉める。

――この男、ほんとに恥ってものがない。

早く替えるでも遅く替えるでもなく、よりにもよって自分が着替えようとしたタイミングで「部屋で薬を替える」だなんて。

廊下に追い出された葉山墨也は、困ったように口元だけを吊り上げた。

見たことがないわけでもないのに、どうして毎回こんなに簡単に爆発するんだ。

そこへ入ろうとしていた桐谷辰哉が、さっと階段の踊り場へ引っ込み、眉間に笑いを堪えた皺を寄せる。

社...

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