第138章 つかの間の輝かしい瞬間

ブレスレットがなくなったところで、どうということはない。手元にはまだDNA鑑定書があるのだ。星野家の連中だって、そうそう急に疑い出したりはしないだろう。

あとはY国へ行ってしまえばいい。ここから遠く離れてしまえば、誰にも暴かれない。

小林雪乃の瞳には、もう決意が宿っていた。今回の顔合わせの席――絶対に出る。出てみせる。

一方その頃。

すっかり回復した小林茉由は、葉山墨也に迎えられて退院していた。

手にした招待状を眺め、茉由は首をかしげる。

「こういう誕生日パーティーって、行く意味あるの?」

「見物しに行きたくないのか?」

墨也は口元だけで笑い、まっすぐ彼女を見た。

茉由は一...

ログインして続きを読む