第146章 迂闊に手を出せない

小林祐奈はむっとして言い返した。

「先に『パパがいない』って言ってきたのはあっちだもん。それに押したのもあっち。わたしは正当防衛だよ」

「ガキのくせに、いい加減な口を利くな!」

女は小林祐奈をきっと睨みつける。

「うちの子がちょっと押しただけなのに、あんたは鼻血が出るまで殴ったじゃない!」

「親がちゃんと躾けないからよ! こんな小さいうちから同級生いじめて、将来は殺人犯にでもなるんじゃないの?」

「言い過ぎでしょ。子ども同士のケンカじゃない。そこまで大げさに言う?」

石原百花もようやく状況を飲み込んだ。先に暴言を吐いたのは、男の子のほうだ。

「それに、その子のほうが祐奈より年...

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