第174章 小林芳子の「自殺」

どうしよう……彼女、刑務所になんて行きたくない!

小林千代は手にべっとり付いた血を、力任せにこすり落としていた。そのとき、小林芳子のスマホが突然鳴り出し、千代はびくっと肩を跳ねさせる。

――落ち着け。

深く息を吸ってから、ようやく震える手で端末を拾い上げた。表示された着信名を見た瞬間、千代の目がぱっと光る。

小林富男――。

東和グループ。

葉山墨也は小林茉由を追いかけ、彼女のオフィスまでついて来た。

茉由は呆れたように眉をひそめる。

「葉山社長って、毎日そんなに暇なんですか。自分の仕事は?」

本当に、どうしようもない男だ。

幼なじみがそばにいるくせに、わざわざ自分に絡...

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