第196章 私を何だと思っている?

グラウンドを離れたあと、小林茉由は人のいない静かな場所を見つけ、ひとりで練習を続けた。今日は自由練の日だ。だからこそ、数日後に審査の申請を出すつもりでいる。

この訓練キャンプには週ごとの審査がある。落ちても、希望すれば自主審査を受けられる仕組みだ。あの日は迷子になってしまい、審査は無効扱いになった。なら、自主審査で埋め合わせればいい。

決めていたメニューをこなし終え、寮に戻ったころにはもう八時近かった。なのに、寮は真っ暗なまま――しんと静まり返っている。

……おかしいな。

いつもなら佐藤梨絵は早々に帰っている。今日はどうして戻っていないんだろう。

もともとこの寮にはもう一人いたが、...

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