第208章 孤立無援

麻里があのとき、小林茉由のことをあまり好いていないように見えたのも――なるほど、そういうことか。

小林茉由が藤原若様を容赦なく突っぱねた理由も、腑に落ちた。葉山社長みたいな男が背後にいるなら、藤原家の跡取り程度、眼中にないに決まってる。

――このクズ。ようやく尻尾を掴んだ。

植田雨音の瞳に、得意げな光が宿る。

その頃、小林茉由は寮のドアを押し開けて部屋に入った。ベッドに座っていた佐藤梨絵がびくっと肩を跳ねさせ、反射的に背中側へと身を引く。すぐに自分の過剰反応に気づいたのか、気まずそうに立ち上がり、作り笑いを浮かべた。

「……遅かったね。どうしたの?」

「ちょっと人とご飯。ごめん、...

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